【2017年10月10日発行 Vol.16】
前号を見る 

---

こんばんは、KOKUTAI制作チームのイトウです。3連休明けで、通勤電車内には重苦しい雰囲気が漂います。体調を崩しやすい季節なのでたまには控えめにいくのもいいかもしれませんね。
今号はトリおんなさんの連載のほか、介護職向けセミナーの記事も要チェックです!

 

〜KOKUTAI ONLINE Vol.16 コンテンツ〜

1.OT出身の医師が介護職のためのセミナーを開催!

2.KOKUTAIオリジナル 必修問題演習

3.トリおんなの医学生日記

4.KOKUTAI秋号制作中!③

5.今週のモフモフ

---

OT出身の医師が
介護職のためのセミナーを開催!

先月29日、KOKUTAI FREEの「なないろマッチング!」にもご登場いただいた中村大輔先生(元気会横浜病院所属)による介護職向けの身体アセスメントセミナーにお邪魔してきました。世間がプレミアムフライデーのムードに包まれる中、「医療について学び、レベルアップしたい!」という意識を持った方々が新宿のビルに集います。参加者(約30名)の約半数はリピーターで、学生さんも多く見られました。

患者さんに最も近く、最も多くの情報を持っている職種である介護職に向けたこのセミナー。6回目となる今回のテーマは「便の見方」でした。消化管の解剖、便秘や下痢のメカニズム、治療方法など充実した内容でありながらわかりやすい内容になっています。介護職が医学的な視点を持つことで「こういった知識をふまえた上で、どのように考え、何をどう報告すればいいのか?」ということを何度も問いかけます。

「ただ“熱があるんですけど大丈夫ですか?”と聞かれても医者は答えられません!」という先生の言葉に皆大きくうなずき、伝え方の重要性に納得している様子でした。

医師と介護職が交流し、疑問や悩みを直接ぶつけることができるセミナー。セミナー中には多くの質問が飛び交います。参加者の皆さんにとって有意義であったことはもちろん、私たちにとっても大変楽しくためになる時間でした。これからの医師に求められるのは中村先生のように診療スキルだけではなく、他職種連携のリード役になることなのではないでしょうか。

次回は11月17日(金)に開催予定。医学生の参加も大歓迎だそうです。詳細は決定次第、元気会横浜病院のfacebookページに掲載されます。

中村大輔医師 プロフィール
作業療法士として勤務した後、医学部へ進学し医師免許を取得。
救急医として勤務をしていたが、治療を終えた後の療養期間における医療・介護の質が重要と考え転職。療養型病院である医療法人社団元気会横浜病院で医師兼経営企画室メンバーとして勤務している傍ら、他職種の教育にも尽力。

---

Q1 腹部の聴診で正しいのはどれか。
a 腹部大動脈の雑音は臍部の下で聴取される。
b 蠕動音は正常では5〜15秒間隔で聴取される。
c 蠕動音は膜型部を強く腹壁に当てると聴取できる。
d 蠕動音の低下・消失の判断は1分間でできる。
e 高調な金属音は腸管の内圧低下を示唆している。

Q2 医療機関内で、麻薬を管理・保管する場所として正しいのはどれか。

a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤ 

 

 

 

 

 

【解答・解説】
Q1 腹部の聴診について問われている。腸雑音は正常ではグル音が聴取される。麻痺性イレウスでは腸雑音が消失する。腸管の狭窄、閉塞があると腸雑音は亢進し、高調、金属性となる。

a × 腹部大動脈の雑音は剣状突起と臍の中間で、やや左側で聴取される。
b ○ 蠕動音は正常では間欠的にグル音が聴取される。時に間隔が長く空くこともある。
c × 蠕動音は膜型部を弱く当てて聴取する。血管雑音の聴取は、大動脈が深いので、やや強く押し当てる必要がある。
d × 蠕動音の低下・消失の判断には、最低5分間は聴く必要がある。
e × 高調な金属音は、腸管の内圧亢進を示唆している。つまり単純性イレウスを示している。

[→解答 b]

Q2 麻薬管理者(麻薬を置かなくてもよい麻薬診療施設においては麻薬施用者)が管理する麻薬は、麻薬診療施設内の鍵をかけた堅固な設備内に保管しなければならない。「鍵をかけた堅固な設備内」とは、麻薬専用の固定した金庫または容易に移動できない金庫(重量金庫)で、施錠設備のあるものを指す。スチール製のロッカー、事務机の引出しなどは麻薬の保管庫にはならない。また、麻薬保管設備の中には麻薬以外の医薬品、麻薬帳簿またはそのほかの物品を入れることはできない。

[→解答 a]

---

第6回
日々是精進!

「職人さんって、一人前になるまでに何年くらいかかるんですか?」

とある分野の職人・Nさんが、ローテ中の科に入院されました。
問診がてらお話を伺ったところ、なんと数々の受賞歴をお持ちで、その道では国内の第一人者(!)だとのこと。

実習中いろいろな患者さんにお会いしましたが、職人さんを担当するのは初めて。興味が湧いて、問診以外にもいろいろと世間話をしました。

冒頭の質問は、そのNさんに、私が何気なく尋ねたものです。
問いかけに対して、しばし考え込むNさん。

Nさん「うーん。どの時点で一人前と見なすかが難しいねぇ」
トリ「どの時点で?」
Nさん「そりゃ、4,5年も修行すれば一通りのことはできるようになるよ。そうなったら、独立して自分の店を出して……」
トリ「4,5年で独立ですか!」
Nさん「うん。でも、そこがやっと『自分の味』を作りあげていくスタート地点でしょ?」
トリ「あー、確かに……そうですよね」
Nさん「湿度や気温の微妙なちがいで仕上がりが変わるから、何年経っても試行錯誤の連続。
一日として同じ日はないから『はい、これで完成!』とは言えないね」
トリ「日々精進なんですね」
Nさん「うん、そういうこと。……お医者さんだって同じでしょう。一人として同じ患者はいないもの」

そう言って微笑んだ眼鏡の奥の目は、とても優しかったです。

 

日々是精進。良いお医者さんになろう。

*トリおんな*

トリおんな  プロフィール
某国立大6年、酉年生まれの医学生。好きなものは本・映画・ミュージカル。キティちゃんが日々の癒しです♪
http://torionna.hatenablog.com/

---

KOKUTAI秋号制作中!③

今月19日に発行予定のKOKUTAI FREE No.6(秋号)は無事に社内での作業を終え、あとは印刷、製本を待つのみ!

 今回は特別企画である「学生さんの病院見学に同行してみました」の記事をご紹介。

マッチングに欠かせないのが病院見学。でも、なぜそれが重要なのか、具体的に何をしているのかちゃんと説明できますか?そのほかにも「どんな服装でいけばいいの?」「友達と一緒に行くと印象が良くないの?」など、いざ申し込もうとするとわからないことがたくさんありますよね。

そこでKOKUTAIが3つの病院の見学に潜入!掲載したものはあくまで一例ですが、実際の雰囲気が伝わるリアルなレポートになっています。病院によって違いがあることも見えてきますよ。

←こんな感じで3つの病院の見学の様子を細かくレポートしています!
わからないことが多いほど緊張するもの。低学年の方も今のうちに読んでおくのがオススメ。

KOKUTAI FREE秋号は10/19に発行予定です!(紙版・電子版同時リリース)ぜひご覧ください。

---

今週のモフモフ

のびるネコ
[Photo by Gato reladajo/Gato relajado (9131306938).jpg/2012/CC BY SA 2.0]

---